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副業・フリーランス1年目の経理 最小構成

C-KEI-06|初版 2026-07-18|改訂 2026-07-18|出典 6件|料金確認日 2026-07-18

本稿の問い

  1. 1年目の個人の経理は、最小でいくら・何を揃えれば申告まで走り切れるか。

当セクションの柱記事会計ソフト選び 完全ガイド(C-KEI-P01)は「法人のひとり社長」を対象にしています。本稿はその手前の段階、つまり副業を始めた会社員と、開業1年目のフリーランス(個人事業主)のための属性別の各論です。1年目の経理でやるべきことは実は少なく、「口座を分ける」「個人向けソフトの最小プランを入れる」「証拠書類の保存ルールを決める」の3点で骨格ができます。料金は各社の公式料金ページを2026年7月18日に確認した時点の税抜表示(出典1〜3)、申告の制度は国税庁のタックスアンサー(出典4、5)を一次情報とします。確定申告の要否や所得区分のような個別の税務判断は本稿では行いません。迷う箇所は税務署・税理士に確認する前提で、確認すべき論点だけを並べます。

最小構成の3点セット

最初の分岐——そもそも確定申告が必要か、どの区分か

会社員の副業の場合、最初の論点は確定申告の要否です。国税庁タックスアンサーNo.1900は、1か所から給与を受けていて年末調整を受けた人でも、給与所得・退職所得以外の所得金額の合計額が20万円を超える場合には確定申告が必要である旨を示しています(出典4)。ここで見るのは売上(収入)ではなく、必要経費を引いた後の「所得」である点に注意してください。また、この20万円の基準は所得税の確定申告に関するものであり、住民税の申告の要否は別の制度です。ご自身が申告不要に当たるかどうか、副業の所得が事業所得・雑所得のどちらに区分されるかは、収入の規模や記帳・帳簿保存の状況など個別の事情で変わるため、税務署の相談窓口または税理士に確認してください。本稿の残りは「申告が必要になる前提で、記帳の仕組みを最小コストで作る」部分だけを扱います。

フリーランス専業の場合は、開業届と、青色申告を選ぶなら青色申告承認申請書の提出という手続きが入口になります。申請には提出期限があるため、開業した年から青色申告をしたい場合は早めに国税庁の案内で期限を確認してください(出典5)。

青色申告と会計ソフトの関係——控除の差額がソフト代の判断材料になる

個人の確定申告で会計ソフトの費用対効果を決める最大の要素は、青色申告特別控除です。国税庁タックスアンサーNo.2070によれば、青色申告者は一定の要件のもとで55万円の青色申告特別控除を受けられ、さらにe-Taxによる申告または優良な電子帳簿の要件を満たす電子帳簿保存を行うと65万円、それ以外の場合は10万円の控除とされています(出典5)。55万円・65万円の控除には正規の簿記の原則(複式簿記)による記帳と貸借対照表・損益計算書の添付、期限内申告といった要件が付きます。

ここに個人向け会計ソフトの実質的な意味があります。複式簿記の帳簿と貸借対照表を手作業で作る技能がなくても、明細の自動取込と自動仕訳で要件側の帳簿が組み上がる——つまりソフト代は「複式簿記の外注費」です。年額1万円台前半のソフト代(次章)と控除の差額を並べれば、1年目でも判断はしやすいはずです。なお、控除の適用可否はあくまで個別の要件充足によりますので、最終確認は税務署・税理士へ。

個人向け最小プランの公式料金——2026年7月18日確認

3社の個人事業主向けラインの最小プラン帯を、公式料金ページの表示のまま並べます。全て税抜・2026年7月18日確認時点です。プランごとの機能差・サポート差は各公式ページで必ず確認してください。並び順は法人向け柱記事の表記順に合わせたもので、順位ではありません。

サービス・プラン年払い(月あたり)年額換算月払い公式表記の補足出典(確認日)
freee会計(個人)スターター980円/月11,760円/年1,780円/月上位にスタンダード(年払い1,980円/月)等出典1(2026-07-18)
マネーフォワード クラウド パーソナルミニ900円/月10,800円/年1,280円/月上位にパーソナル(年払い1,280円/月)等出典2(2026-07-18)
やよいの青色申告 オンライン セルフ—(年額契約)11,800円/年(初年度無料)機能は全プラン同一でサポート範囲が異なる。初年度無料は申込期限つきキャンペーン出典3(2026-07-18)

注: 金額は全て税抜。キャンペーン・初年度優遇は変動が大きいため、比較は2年目以降の通常料金で行うのが安全(この読み方は柱記事C-KEI-P01 第5章と同じ)。どの入力方式が合うかの分岐(質問回答型か仕訳型か)も柱記事の選定フローがそのまま使える。

1年目の経理の骨格 確定申告まで走り切る ① 口座の分離 事業専用の口座と カードを1組。生活費と 混ぜず記帳量を減らす ② 最小プランのソフト 年額換算・税抜で 約1万円台前半から (出典1〜3) ③ 保存ルール レシートと電子取引 データの置き場所を 最初の月に決める(出典6) 3点が揃えば、月の経理は「取込明細の確認」だけに近づく
図1: 1年目の最小構成の3点セット出典: 国税庁・各社公式情報(出典1〜6)にもとづき当編集部作成

最初の月にやる3つの設定——後からの遡り作業をなくす

第一に口座の分離。事業の入出金専用の銀行口座とクレジットカードを1組用意し、会計ソフトに連携するのはその口座・カードだけにします。生活費と混ざった口座を連携すると、毎月「これは事業か私費か」の仕分け作業が発生し、1年目の挫折の典型パターンになります【推定】。第二にソフトの明細連携の設定。①の口座・カードを連携すれば、日々の記帳は「自動取込された明細に科目を確定する」作業に近づきます。第三に証拠書類の保存ルール。紙のレシートは月別の封筒でもかまいませんが、メールで受け取るPDF請求書やネット通販の領収書データのような電子取引のデータは、電子帳簿保存法上、改ざん防止の措置や日付・金額・取引先による検索性などの要件を満たす保存が求められます。一次情報は国税庁の電子帳簿等保存制度特設サイト(出典6)で、自分の取引がどこまで該当するかは税務署・税理士に確認してください。

「この支出は経費になるか」で手が止まったときのために、断定記事に頼らず国税庁のタックスアンサーで自力確認する型を経費の調べ方(C-KEI-04)に用意しています。売上が伸びて法人成りを検討し始めたら、法人の会計ソフト選びと費用の全体像は柱記事C-KEI-P01実質コストの記事(C-KEI-08)へ進んでください。

副業・フリーランス1年目は、まず個人向けの最小プランで固定費を抑えつつ確定申告まで対応できるかを基準に選ぶのが合理的です。

freee会計(個人事業主向け)を見る →

当サイトはA8.netのプログラムに参加する場合があります。料金・プラン内容は変動するため最新情報は公式サイトでご確認ください。(広告・PR)

柱記事: 会計ソフト選び 完全ガイド(C-KEI-P01)へ 法人成り後の3社9プラン比較・乗り換え手順は柱記事に集約しています

出典(脚注)

  1. freee株式会社「個人事業主向け料金プラン」 https://www.freee.co.jp/personal-business/accounting/pricing/(2026年7月18日確認・税抜表示)
  2. 株式会社マネーフォワード「個人事業主/副業向け価格・料金プラン」 https://biz.moneyforward.com/price/individual/(2026年7月18日確認・税抜表示)
  3. 弥生株式会社「やよいの青色申告 オンライン 料金プラン」 https://www.yayoi-kk.co.jp/shinkoku/aoiroshinkoku/price/(2026年7月18日確認・税抜表示)
  4. 国税庁 タックスアンサー「No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人」 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1900.htm
  5. 国税庁 タックスアンサー「No.2070 青色申告制度」 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2070.htm
  6. 国税庁「電子帳簿等保存制度特設サイト」 https://www.nta.go.jp/law/joho-zeikaishaku/sonota/jirei/tokusetsu/index.htm

いずれも2026年7月18日閲覧。料金・制度は改定されるため、契約・申告の前に必ず各公式ページの最新情報をご確認ください

本記事は公式公開情報にもとづく一般的な整理であり、税務の個別判断を行うものではありません。確定申告の要否・所得区分・青色申告の適用可否など個別のご判断は、税務署・税理士等の専門窓口へご相談ください。

最終更新: 2026-07-18 | 参照した一次情報: 6件 | 本記事の推定を含む箇所には【推定】を明記しています | 誤りのご指摘はお問い合わせ

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