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invoice system transition 2026
C-KEI-09|初版 2026-08-09|改訂 2026-08-09|出典 4件
2023年10月にインボイス制度が始まってから、ちょうど3年が経ちます。「経過措置があるうちは大丈夫」と後回しにしてきた方も、2026年10月から負担軽減策が段階的に縮小するため、ここで一度立ち止まって影響を確認しておく必要があります。本記事では、①納税額を売上税額の2割に抑えられる「2割特例」がいつまで使えるか、②免税事業者からの仕入にかかる仕入税額控除が今後どう変わるか、③今のうちに何を確認しておくべきかを、国税庁の一次資料と数値例で整理します。
この記事の要点
2割特例とは、インボイス発行事業者の登録を機に免税事業者から課税事業者になった小規模事業者(基準期間の課税売上高が1,000万円以下など)が、仕入税額の実額計算をせずに売上にかかる消費税額の2割だけを納税すればよいという時限的な負担軽減措置です(出典1)。
国税庁の案内によれば、2割特例が適用できる期間は令和5年10月1日から令和8年9月30日までの日の属する各課税期間です(出典2)。個人事業主は暦年(1〜12月)で申告するため、2026年分(令和8年分)の申告が2割特例を使える最後の年になります。法人は事業年度単位のため、決算期によって「最後の期」が異なる点に注意が必要です(3月決算法人であれば2027年3月期が対象)。
個人の小規模事業者については、2割特例が終わったあとも、2027年分・2028年分の2年間に限り、納税額を売上税額の3割に抑えられる「3割特例」が講じられる見込みです(令和8年度税制改正大綱、出典3)。ただし法人にはこの措置はなく、2026年9月30日を含む事業年度をもって2割特例が終了し、翌期からは本則課税か簡易課税を選択することになります。
もう一つ確認しておきたいのが、あなたが免税事業者のまま取引を続ける場合、取引先(買手)が受けられる仕入税額控除が段階的に縮小していくという経過措置です。免税事業者からの仕入について、買手はインボイスがなくても一定割合の仕入税額控除を受けられますが、その割合は次のように下がっていきます(出典4)。
| 期間 | 仕入税額控除の割合 | 買手負担の目安(年間仕入500万円・税抜の場合) |
|---|---|---|
| 2023年10月〜2026年9月 | 80% | 10万円 |
| 2026年10月〜2028年9月 | 70% | 15万円 |
| 2028年10月〜2030年9月 | 50% | 25万円 |
| 2030年10月〜2031年9月 | 30% | 35万円 |
| 2031年10月以降 | 0%(控除不可) | 50万円 |
この表が示すとおり、免税事業者から年間500万円分(税抜)を仕入れている取引先は、2026年9月までは消費税負担が10万円ですが、2026年10月からは15万円に増えます【推定・出典4の数値例をもとに当編集部で整理】。取引先からすれば、同じ免税事業者と取引を続けるほど負担が重くなっていく構図です。このため、「経過措置がある今のうちは影響が小さいが、今後どう対応するのか」と取引先から問い合わせを受けるケースが増えることが見込まれます。
①自分の決算期・課税期間を確認する。個人事業主なら2026年分、法人なら決算期に応じた「2割特例を使える最後の期」がいつかを確認します。②2割特例が終わったあとの申告方式を検討する。本則課税(実額計算)にするか簡易課税にするかで納税額と事務負担が変わるため、決算期の数か月前には検討を始めたいところです。日々の記帳を仕組み化しておく方法は柱記事のひとり社長の会計ソフト選び 完全ガイド(C-KEI-P01)で3社の料金と機能を比較しています。③免税事業者との取引がある場合は、相手の登録状況を確認する。自分が課税事業者で、免税事業者から仕入れている場合は、上の表と同じ縮小が自分の負担にも及びます。
なお、インボイス制度への対応を契機に免税事業者との取引条件を一方的に見直すと、下請法や独占禁止法上の「優越的地位の濫用」に該当するおそれがあるとされています(出典4)。取引先との条件変更は、必ず双方合意のうえで進めてください。判断に迷う点は税務署や税理士など公式窓口に確認するのが確実です。日々の経費区分の判断で迷う場合の調べ方は「経費になる・ならない」の調べ方(C-KEI-04)もあわせてご覧ください。
インボイス制度の2026年10月変更に伴う経過措置の管理は、対応機能を備えた会計ソフト側で自動化できる範囲が広がっています。
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いずれも2026年8月9日閲覧
本記事は制度の一般的な解説であり、個別の申告方式・取引条件の判断を行うものではありません。必ず税務署・税理士にご相談ください。制度の詳細は必ず公式窓口でご確認ください。
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