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mold & die / current state
A-KAG-02|初版 2026-08-19|改訂 2026-08-19
「町の金型屋が減った」という肌感覚は、統計で見るとどの程度なのか。一般社団法人日本金型工業会が公表する「一目でわかる日本の金型産業」(令和8年版)は、経済産業省の製造業事業所調査(旧・工業統計)とISTMA統計をもとに、その縮小の規模を数字で示しています。
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日本の金型産業は1991年(平成3年)にピークを迎え、生産高は約2兆円、事業所数は約13,000、就労者数は約12万人でした(出典1)。その後リーマンショック(2008年9月)を経て縮小傾向が続き、直近の製造業事業所調査(2023年・令和5年実績)によると、生産高は約1兆4,332億円、事業所数は約4,300、就労者数は約75,000人となっています(出典1)。事業所数はピーク比で約3分の1、就労者数は約6割まで減少した計算です。世界の金型生産高で見ても、日本は9,771億円(2023年)で世界全体(35カ国合計約13兆1,221億円)の7.4%を占め、中国(7兆382億円・53.6%)、米国(2兆3,014億円・17.5%)に次ぐ第3位という位置づけです(出典1)。
2023年(令和5年)の製造業事業所調査を規模別に見ると、全4,321事業所のうち「9人以下」が2,640事業所で61.1%を占めます。一方、この規模区分の生産額は全体1,433,278百万円のうち141,189百万円、比率にして9.9%にとどまります(出典1)。逆に「30人〜99人」の404事業所(9.3%)が376,951百万円(26.3%)を生産し、「100人〜299人」8事業所・「300人以上」7事業所という極めて少数の中堅・大手が生産額の相当部分を担う構造です(出典1)。つまり金型産業は、事業所数で見れば圧倒的多数が9人以下の小規模工場であり、そこでは「その人が抜けたら終わり」という属人化リスクが構造的に高いと考えられます【推定】。
技能の継承状況を測るもう一つの指標が、国家検定「技能検定」の受検申請者数です。厚生労働省・中央職業能力開発協会の公表資料によると、「金型製作」職種の受検申請者数は、平成30年度113人、令和元年度85人、令和2年度41人、令和3年度73人、令和4年度10人、令和5年度100人と、過去6年間の平均はわずか70人にとどまります(出典2)。同じ機械系職種でも「機械保全」は令和5年度に32,427人が受検しており、桁が二つ以上違います(出典2)。事業所数・就労者数の減少(出典1)以上のペースで、技能を客観的に評価・記録しようとする動き自体が細っている可能性がうかがえます。
金型産業は事業所数・就労者数ともにピーク比で大きく縮小し、生き残った事業所の6割以上が9人以下の零細規模です。加えて技能を客観的に評価する技能検定の受検者数も年間100人前後まで落ち込んでいます。一方で自動車・輸送用機器向けが生産額の73.0%を占めるなど(出典1)、金型そのものへの需要が消えたわけではありません。次の記事では、実際に山形県の金型・成形メーカーで技能継承にAIを活用している事例について、できること・できないことを整理します。
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※「9人以下の零細事業所ほど属人化リスクが構造的に高い」という整理は、事業所規模と技能継承リスクの一般的な関係を当サイト編集部が本業界に当てはめたものであり【推定】、日本金型工業会が事業所規模別の技能継承リスクを公式に評価しているわけではありません。
最終更新: 2026-08-19 | 参照した一次情報: 2件 | 本記事の推定値には【推定】を明記しています | 誤りのご指摘はお問い合わせへ