SGL — 製造現場AI研究室

※本ページには広告(PR)を含む場合があります。アフィリエイトリンク経由のお申し込みで当編集部が報酬を受け取ることがあります。

auto maintenance / license

二級整備士「総合」統合——令和9年3月試験開始に向けて、整備士のキャリア判断にどう活かすか

A-SEB-06|初版 2026-08-23|改訂 2026-08-23

読了 約8分

「二級整備士(総合)」という言葉を最近見かけるようになった整備士は多いはずです。国土交通省は令和4年5月、電子制御の内容を含む新資格「一級・二級・三級自動車整備士(総合)」を新設する自動車整備士技能検定規則の改正を公布しました。ただし「いつから」という施行時期の情報が発信元によって「令和8年度」「令和9年」と表記が割れており、現場で誤解が生じやすい状態です。本記事は制度の一次資料と業界団体の告知文を突き合わせ、正確なスケジュールと整備士のキャリア判断への活かし方を4ステップで整理します。

ステップ1:何が変わるのか——「総合」区分の新設

現行制度では一級が大型・小型・二輪、二級と三級がガソリン・ジーゼル・シャシ・二輪に分かれていますが、改正後は一級・二級・三級それぞれが【総合】と【二輪】に整理されます。【総合】はガソリンエンジン・ジーゼルエンジン・シャシに加えて電子制御の内容を含む資格になります。特殊整備士も同様に、自動車電気装置整備士は自動車電気・電子制御装置整備士へ、自動車車体整備士は自動車車体・電子制御装置整備士へと、電子制御を含む内容に再編されます。自動運行装置(先進運転支援・自動運転関連)を含む検査資格の見直しも別途進みます。

電子制御を含む「総合」区分への移行を前に、電子制御・EV整備の基礎を体系的に押さえておくと若手育成の説明がしやすくなります。

Amazonで関連の実務書を探す →

Amazonのアソシエイトとして、当サイトは適格販売により収入を得ています。

楽天ブックスで関連の実務書を探す →

当サイトはAmazonアソシエイト・楽天アフィリエイト・プログラムの参加者です。書影・価格は変動するため最新情報は各商品ページでご確認ください。(広告・PR)

ステップ2:いつ変わるのか——施行スケジュールを正確に押さえる

【要確認事項の一次資料での再検証結果】実務期間の短縮(後述)や必須設備の見直しは令和7年7月にすでに施行済みです。一方、新資格制度の登録試験(二級総合・三級総合など)は令和9年3月から開始し、一級総合の試験は令和10年3月からとなる見込みです(大分県自動車整備振興会公開資料)。令和10年3月までは新旧両方の資格制度の試験が並行して実施されますが、旧(現行)制度の養成講習修了者は旧制度の試験しか、新制度の養成講習修了者は新制度の試験しか受験できない点に注意が必要です。自動運行装置搭載車の検査資格見直しは令和9年4月からの施行が予定されています。「2026年度改正」という言い方が一部で流通していますが、公布は令和4年5月・登録試験の切り替えは令和9年(2027年)3月からが正確な理解です。

ステップ3:実務経験の短縮を若手育成に活かす

今回の改正では、二級自動車整備士の受験に必要な実務経験期間が3年から2年へ、三級は1年6か月へ、特殊自動車整備士は2年から1年4か月へそれぞれ短縮されます(こちらは令和7年7月にすでに施行済み)。人手不足が続く整備業界にとって、若手が現場デビューできるまでの期間が短くなることは採用・育成計画の見直し材料になります。養成施設ルートでは実技試験が免除される点も踏まえ、自社の育成カリキュラムを実務経験の新期間に合わせて再設計する価値があります。

ステップ4:整備工場が今から準備すべきこと

試験の切り替えまでにはまだ猶予がありますが、電子制御を含む「総合」区分が標準になるという方向性は既定路線です。スキャンツールや診断AIを使いこなせる人材の重要性は今後さらに高まります(診断AIの実力については別記事で整理しています)。養成講習を委託している場合は、講習所ごとに三級ガソリン・二級ガソリン等の旧区分講習の最終開講時期が異なるため、自社の従業員がどのタイミングでどちらの講習を受講すべきかを、契約している自動車整備振興会・養成施設に早めに確認しておくことをおすすめします。

視座ステージ診断(無料・約7分・登録不要)— いま何を見て働いているかを20問で確かめる →

出典

制度改正の内容(総合区分の新設・電子制御を含む再編): Car Watch「二級自動車整備士に電子制御の内容を含む『二級自動車整備士(総合)』導入 国交省が自動車整備士技能検定規則の一部改正を発表」
施行スケジュール(登録試験は令和9年3月から・一級は令和10年3月から・令和10年3月まで新旧試験並行・実務期間短縮は令和7年7月施行): 大分県自動車整備振興会「自動車整備士の資格制度が変わります(令和9年施行予定)」(PDF・令和4年5月公布済みと明記)
実務経験期間の短縮(二級3年→2年・三級1年6か月・特殊自動車整備士2年→1年4か月): 一般社団法人日本自動車会議所「国交省 2、3級整備士の受験で必要な実務期間を短縮 特定整備の工場設備も見直し」
制度見直しの原典: 国土交通省「自動車整備士資格制度等の見直しについて 報告書」(令和4年5月)
本記事の施行年は複数の一次資料・業界団体資料を突き合わせて確認したものですが、実際の受験・講習計画は所属する自動車整備振興会・養成施設に最終確認のうえ進めてください。


関連セクション

← となりナビ トップへ