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printing / data review
A-INS-02|初版 2026-07-18|改訂 2026-07-18
「印刷は斜陽産業だ」という言葉を、2代目社長であるあなたも一度は聞いたことがあるはずです。しかし実際の統計を見ると、話はそう単純ではありません。出荷額は増えているのに、なぜ現場は厳しいと感じるのか——本記事は、日本印刷産業連合会(JFPI)と全日本印刷工業組合連合会(全印工連)の公開データをもとに、感覚ではなく数字で現在地を確認します。
経済産業省「2024年経済構造実態調査(製造業事業所調査)」にもとづくと、2023年の印刷産業の製造品出荷額は5兆934億円で、事業所数は1万3,371、従業者数は24万4,616人でした(出典1)。1事業所当たりの出荷額は380.9百万円、1人当たり出荷額は2,082万円で、いずれも「コロナ禍を脱して3年連続の増加」「2022年に続き2年連続の5兆円台」と評価されています(出典1)。日本印刷産業連合会の年次動向でも、2022年時点の製造品出荷額は5兆462億円(前年比3.9%増)と公表されており(出典2)、複数の統計で増加傾向が確認できます。
出荷額と事業所数の推移を確認したあとは、業界再編の全体像を整理した資料に目を通しておくと、自社の立ち位置が見えやすくなります。
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ところが同じ資料を年ごとに追うと、事業所数は2021年13,536→2022年13,520→2023年13,371と、毎年着実に減っています(出典1・出典2)。出荷額が増えているのに事業所数が減っているということは、単純化すると「1社あたりの取扱高が増えている」=会社の数が減り、生き残った会社に仕事が集約している構図です。これは「業界全体が伸びているから安心」ではなく「淘汰が進みながら市場規模だけは維持されている」と読むべき数字です。
全印工連の「令和5年度 印刷業経営動向実態調査」によると、印刷会社の売上高に占めるソフト・サービス(印刷そのもの以外)の比率は6.9%で、10年前の3%台からほぼ倍増しています(出典3)。一方で材料費比率は売上高の24.3%(出典3)で、用紙・インキ等の原材料価格の影響を強く受ける構造は変わっていません。1人当たり機械装置額は174.1万円で3年ぶりの増加とされ(出典3)、設備更新の動きも一部で再開しています。つまり現在地は「印刷だけで食っていく会社」と「印刷を軸に周辺サービスへ広げる会社」への分岐点にある、というのが数字から読み取れる姿です。
出荷額の増加は良いニュースですが、それは「業界が伸びている」ではなく「生き残った会社に仕事が寄っている」と読むべきです。事業所数の減少が続く以上、2代目社長にとっての現実的な選択肢は、①色校正・工程管理の勘所を言語化して属人化リスクを下げる(棚卸しチェックリスト参照)、②AIで工程を効率化し小ロット案件の採算を守る(AI活用の記事参照)、③ソフト・サービス化で多角化する(多角化の記事参照)の3方向です。
視座ステージ診断(無料・約7分・登録不要)— いま何を見て働いているかを20問で確かめる →(2026年7月18日閲覧)
※「淘汰が進みながら市場規模が維持されている」という解釈・3方向の提案は当サイト編集部の分析であり【推定】、出典元の公式見解ではありません。
最終更新: 2026-07-18 | 参照した一次情報: 3件 | 本記事の推定値には【推定】を明記しています | 誤りのご指摘はお問い合わせへ